最終回のお話は、始まったところから元々のこのドラマらしさがあって
結論から言うと「まあ良かったのでは?」と思いました。
いつもとちょっと違ってたオープニングの「しも…しも…しも…」
ピアニシモからフォルテッシモにクレッシェンドしてたのは
ドラマの中のオフィス“フォルテッシモ”と制作のオフィス“クレッシェンド”を
かけていたんでしょうか。
そのオフィスフォルテッシモの渋谷が
サンデーズを影で勝手にお膳立てしておいて、ゆいかを引き抜きにかかりました。
苦渋の選択をしてゆいかを退団させるあくたがわと亜希子。
ゆいかはドラマの撮影に臨むものの、何かが違うと感じて…。
先週は何故だかひどく怒ってしまったんですが
ようやく気持ちも治まりました(苦笑)
どこまでのシーンの放送でこのドラマが打ち切りになったのかはわかりませんが
今でも八神くんの自殺シーンからの展開は急いでいたような気がしています。
八神くんが飛び降りたあと、次の放送までの一週間。
トマトが上から落ちてつぶれたシーンがラストカットで終わったことから想像されるもの…。
このあとの展開にこそ、このドラマの中の重要な部分があると思って期待していたんですが
肝心な部分が抜けたままの展開だったように感じました。
ここで「八神が何故死を選ぼうとしたのか」から
メンバーそれぞれの、演劇や劇団に対する気持ちや考え方をお互いに聞き
サンデーズの在り方を確認し合ってから次の舞台に臨むという展開にして欲しかったと…。
このドラマ自体がお芝居そのものに感じるということは前にも書きましたが
先週の放送の後、実際にお芝居を観に行って思ったんですが
やっぱりお芝居は生で見て、感じるものですね。
舞台にいる役者さんと観客の息がお互いに感じられて
一緒に舞台を作る雰囲気というのが本当のお芝居にはあると思います。
ショッキングなシーンがあってもそのお芝居の時間の中で決着がつきますしね。
今回の最終回についても演劇的な作り方そのものだったように感じましたね。
「ゆいかが演劇の世界に戻ってくる」というラストに結びつけるためのエッセンスとして
一度ドラマという世界に入って考えさせる部分を作って戻るという見せ方。
そして、先週は色んなことを考えてしまって
ザ・スズナリでの八神への「お帰り」ではあまり感じるものがなかったのですが
今回ラストの本多劇場の舞台の上からあくたがわがゆいかに言った「お帰り」には
心を動かされました。
それから、ドラマの記者会見をしたゆいかに八神から電話がかかってきて
サンデーズのメンバーが一人ずつ代わってゆいかを励ました時。
代沢のトラックに乗ったヒロ太さんたちが
代沢と一緒に楽器を鳴らしながらかつて一緒に歌っていた
「下北以上 原宿未満」を歌った時。
この両方のシーンに感じたのは
立場は変わっても気持ちは変わらない。
道は違ってもお互いを認める心…。
これは、このドラマの中で私が見たくて感じたかったものだったような気がします。
長々と書いてしまいましたが
自分自身も不思議に感じるくらい、色んなことを深く考えてしまいました。
もしかしたら自分でも気づかないうちに、いつの間にかこのドラマにはまってしまっていて
すごく愛していたのかも知れません。
お芝居、また観に行ってみようかな♪
【今までの感想】 第1話 第2話 第3話 第4話 第7話 第8話
![]() | 下北サンデーズ 石田 衣良 幻冬舎 2006-07 by G-Tools |
![]() | 下北以上 原宿未満 藤井フミヤ 佐橋佳幸 ソニーミュージックエンタテインメント 2006-07-12 by G-Tools |
2006/09/08(金) | TV☆ドラマ | トラックバック(19) | コメント(10)