新潟を訪れた向島(伊藤英明)は、亜希子(高島礼子)の本当の素性を知る。
不幸な境遇で生まれ育った彼女が
その後、保険を憎み、利用しようとするきっかけになったのは
翔の父親である、夫が死んだときの生命保険の受取人が
自分ではなく愛人になっていたこと。
横村(田中哲司)の自殺の前に亜希子が保険金を受け取った男性二人の死も
亜希子が仕組んだことでした。
「人を殺した人間が死んだら…保険金は払われるの?」
向島に対するこの問いかけは、亜希子の最期の言葉になって・・・。
亜希子の死というのは
彼女自身、そうせずにはいられなかったようにも見えるし
問いかけの意味そのものを
身をもって知らしめたかったんだろうとも思いますが…。
保険を憎んでいたのは孫を失った水谷(夏八木勲)もまた同じでしたが
こちらは向島の気持ちが報われて良かったですね。
自分が死んで、もらえるお金。
遺された家族が困らないように…と思って入る生命保険は
愛情の値段と考えることもできる一方で
犯罪にも利用されているのが現実で
この「ラストマネー」は、そんなこんなを
ドラマティックにドラマにしたものでしたが
今まで知っていたようで知らなかった保険の仕組みや規約に関しての部分は
すごく興味深かったし、面白かったですねえ。
近年、実際に問題になった保険金の「不払い」の話を織り込みつつ
加入者側の多少の不正を認知していても
社会的な信用を得るための即払いを促すという
加入者の保険料で成り立っている保険会社の内情も
かなりリアルな話だったと思います。
その「保険金」のために
泣いたり笑ったり救われたり狂ったりする人間模様に
今一度、生命保険の意味を考えてみようとも思わされたし
ドラマの中に出てきた事例に驚かされたり、共感する部分があったり。
欲を言えば、最終話はもっと責めてくるストーリーが見たかったかな、と。
でも、総合して、良いドラマだったと思うし
見て良かったドラマだったと思います。
2011/10/29(土) | TV☆ドラマ |
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