葉菜が守りたかったものはわが子=奈緒。
持っていきたかったものは犯罪の真相。
時々出てきてたあのおじいさんは
葉菜の取調べをした刑事さんだったんですね。
最終回まで見て、この部分はわかったとして
これまでのエピソードの中で
見ている側の想像に任される表現…というか
説明がもう少し欲しいかな~と思う部分がいくつかあって
その捉え方によっては、人によって
だいぶ印象が違うドラマになったのでは?と思いました。
人間は、男と女と、そして“母親”と―
という言葉に込められたものは何だったのか?
籐子が奈緒に離縁届を書かせた回では
育ての子より血の繋がった子を選択したと思わせられましたが
その後、提出するのをやめた、という話では
籐子がどんな気持ちでそうしたのかを知りたかったし
自身が実母に捨てられた奈緒の
怜南を助けてあげたい→一緒に逃げる→母性が生まれた
という気持ちの変化の深いところはどうだったんでしょう。
自分の余命が少ないとわかっている葉菜が
保険に入るために医師にごまかした書類をお願いするところ。
…ここは最初ひいてしまったんですが
あとあと考えてみると、それは
どんなこと…たとえそれが犯罪を犯すことだったとしてでも
子どもを守りたい(この場合はお金を遺したい、だけど)
という母親の気持ちを表すものだったのかなあと。
ドラマの中では将来、奈緒と継美が再会するシーンがありましたが
たとえばあのあと、奈緒が継美を養子にしたとして
その後、自分の実子を産んだとしたら
籐子と同じ道をたどる母親になるわけだけども
もしそうなっていたらどうだったんだろうかと…
これは“勝手な”想像の域ですが。
そして…
自分に出産経験がなかったとして
同情から連れ去ったひとりの子どもに対して
どこまで責任と愛情をかけてあげられるかの想像。
7歳の子どもが、虐待していた生みの母を捨て
他人と暮らし、その人を求める気持ちの想像。
これはどちらも私には
「多分こうするだろう」とも想像ができないです。
藤吉が原稿を捨ててしまったのは何故?
仁美のその後は?
詩的で感傷的なのは
ドラマだからこその“ドラマチック”とも捉えられるし
そこに入りこんで見たときもありましたが
現実の社会で実際に起こっていることを題材にしたものだからこそ
ぼやかさずにリアルに描いてほしかった部分もありました。
でも結局、最後まで見てしまったのは
それなりにすごい力を持ったドラマだったからだとも思います。
子役の芦田愛菜ちゃんの演技力、そして
それぞれの「Mother」を演じた女優さんたちが素晴らしかったと思います。
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2010/06/25(金) | TV☆ドラマ | トラックバック(5) | コメント(2)